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『映画は人生を変えられる』 最高のお節介に包まれながら劇場で映画を見てみませんか~シネマテークたかさき

高崎のあら町に小ぢんまりとした一軒の映画館がある。
「シネマテークたかさき」。
高崎映画祭を実行する仲間たちが作った映画館である。

高崎映画祭とは茂木正男さんを中心とした街の映画好きたちが1987年に立ち上げ、今年で27回目。
第1回から今日に至るまで、すべてボランティアで支えられている映画祭である。

映画の上映だけでなく毎年作品賞・監督賞などの授賞式も行われ著名監督、俳優が表彰式に参加するという。
「茂木さんは、授賞式にこだわっていたらしいです。壇上に今を時めく有名な人たちが並んで、地方の映画好きのおっちゃんがステージで表彰する、こんなことできたらうれしいなぁ…って」

茂木さんの熱意はさらに強い。
映画祭の第1回、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった倍賞美津子さんにつてを頼って直談判に行った。
1時間倍賞さんに映画祭への思いをぶつける。
すると海のものとも山のもともつかない映画祭の授賞式参加を倍賞さんが快諾、さらに記念パーティーに参加してくれて、街の人たちと握手までしてくれたとのこと。
「今高崎映画祭があるのは倍賞さんのおかげだ、と最期まで言ってました」。
と話すのは2008年に亡くなられた総支配人の茂木さんから運営のバトンをうけた志尾睦子さん。
「シネマテークたかさき」の支配人である。

志尾さんが高崎映画祭に参加したのは1999年の第13回、当時学生で友達から誘われたのがきっかけ。
当時の志尾さん、県内で美学を学んでいたが群馬を飛び出したくて仕方がなかった。
「群馬を出たいけど出られない、このままじゃつまんない。
早く東京に出て芸術関係の仕事に就きたい、そんな気持ちで学校も行けなくて…」

そんな志尾さんに茂木さんは
「ボランティアだから突き詰めることも曖昧にすることもできるよ。でもやればやっただけ絶対面白くなるから」と。
志尾さんはその言葉を信じた。

さらに「映画を作る、映画を配給する、それだけじゃ映画は完成しないぞ。
映画をは上映してお客様にみてもらって初めて映画は完成することを忘れるなよ」。
映画を上映して人々に届けて映画を完成させる仕事、これだ。

そこから志尾さんはたくさんの映画を見るようになる。
プログラムや解説を自分の視点と言葉で書く。
自分の言葉で書いたプログラムや解説が自分の自己表現だと感じて。
志尾さんが映画館の設立と運営にかかわっていくのも当然の成り行き。
今でも一日1本、年間400本以上、プログラムや解説もすべて書いている。

「映画が大好きな人が地元で映画を見る場所、そして映画が大好きな人が働ける場所を作りたい、それが映画館なんですよ」。

このようにして志尾さんは映画と映画好きのオヤジに魅せられた。
「『映画は人生を変えられる』 これ本当なんですよね。だって私は完全に世界が変わりましたから」

「この映画がいい、あの映画の見所はここだ、なんていうのはほんと、お節介です。
でも自分にしか伝えられない表現にこだわって、自分の言葉で描く。
自分もアーティストのひとりとして映画を表現していきたい」。

「自分らしいやり方でこれからも『お節介』を続けていきたいんですよね」。

話のあと館内を。

「客席に座ってみて下さい」
座ってみる。椅子の幅、背もたれの角度、劇場内の段差、スクリーンからの距離…
座ってみるとわかるが居心地最高である。
ゼロから作ったこだわりの映画館、映画が見たくなった。
25年前、仕事中抜け出して見に行った「ニューシネマパラダイス」を。

みなさんもぜひ「シネマテークたかさき」へ。
素敵な映画と最高のお節介があなたを包み込んでくれますよ。

■シネマテークたかさき
住所/高崎市あら町60-1
☎/027-325-1744
http://takasaki-cc.jp/
■第27回高崎映画祭
2013/3/24~4/7
http://www.wind.ne.jp/tff/2012......index.html
2013年01月04日 | ライター:銀ちゃん | 場所:高崎 | カテゴリー:歴史・文化 遊ぶ 

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