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「群馬県ふるさと伝統工芸品」のお雛様が前橋で作られているって知ってました?~「人形の島久」

格調高いお雛様作りにこだわり続けている人形師
「人形の島久」三代目田島祐幸さんは「桐塑・胡粉技法」を継承する、
現代では日本で数少ない職人の一人。
今は四代目の息子さんと二人で日本の伝統工芸を守っている。

田島さんの工房とお店がある場所は、群馬大橋から桐生方面へ国道17号左折信号を
真っ直ぐ進んだ左手にある。(前橋市本町)
店先には「群馬県ふるさと伝統工芸品」と書かれたのれんがあるのでわかり易い。
(そもそもこのお店を知ったのも、こののれんを見て「なんだろう?」と思ったからだ)

田島さんに「群馬県ふるさと伝統工芸品」について聞いてみると
群馬県ではお雛様のお顔を「桐塑・胡粉技法」で作ることが条件で
指定されるということだ。

その「桐塑・胡粉技法」(とうそ・ごふんぎほう)の
「桐塑」とは
桐の粉末に正麩糊(しょうふのり)を混ぜて木の粘土にして型で頭蓋骨のようなお顔の下地を作る。
(「現代では大量に作れる石膏での製法が多く中には海外で生産されている物もある」という)
「胡粉」とは
貝殻の粉をにかわ(接着剤のようなもの)で溶かし固めたものを何度も塗り重ね顔の形に彫っていく
この2つの繊細な技法は、顔づくりだけで78もの工程を経て「人間の肌に近い、透明感と厚みを出す」
「一つとして同じ表情はなく、まさしく世界にただひとつ!」と田島さんは言う。

この伝統的な手法で手間をかけ丁寧に作り上げる「お顔」は1ヶ月に30頭程しかできず
採算が取れるのか?とつい金銭的なところに頭がいってしまうほど少ない。

更に「お顔」のすごいことろが、角度を変えて見ると大きく変わるわけではないが
子供の目の高さから見上げると一瞬笑ったように見えたり大人の高さから見ると凛々しく見えたりと
表情が豊かになるところ(実際に見て頂けたら伝わるのだが…)

そしてお雛様の装束も絹糸から田島さんの手によるもの。
絹糸にもこだわり養蚕県である群馬のオリジナル蚕「世紀21」を使い、
どのように織ってほしいか桐生や京都の織屋さんに頼んで布を作るという。
その布で作られた装束は、体の自然なふくらみに合わせて着せられ気品があふれる。

田島さんが品質とともにこだわるのが思い入れの部分。
最近ではお雛様離れや低価格によって本物(本流)のお雛様に触れる機会が少なくなってきている中で
「毎年お雛様を飾りながら思い出を何世代にもわたって語り合える環境を時流ではなく本流のお雛様で
残していきたいから続けてくいくんですよ、こんなお店もあってもいいよね」と
ほんとに伝統工芸を廃れさせたくない思いが伝わってきた。

職人さんから直接話を聞きお互いの想いが通じ、納得して人形を購入することができるお店
そして身近な所にこんなすごいことをやっている人達がいるとはホント驚きだった。
お雛様が並ぶ頃にまたのぞいてみようと思う。

■人形の島久
住所/前橋市本町1丁目19-9
TEL/027-224-2335
URL/ http://www.shimakyu.info/
2012年09月12日 | ライター:nobu | 場所:前橋 | カテゴリー:モノ・ワザ 商店 

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